読んだきっかけ
仕事のやる気が出ない時に作業を先延ばししてしまう癖に悩んでいたことがキッカケ。
以前に紹介した「後回し」にしない技術と一緒に購入した。
ざっくり要約
- 先延ばしは方程式で説明できる
- モチベーション = (価値 x 期待)÷(衝動性 x 時間の遅れ)
- 先延ばしには3つのタイプがある
- 衝動性が先延ばしの原因だった!
- 自然界では必要だった衝動性が、現代においてはミスマッチ
- 前頭前野と大脳辺縁系のせめぎ合いで先延ばしが生まれる
感想
モチベーション研究の第一人者である心理学博士が、人が先延ばしをしてしまう原因と対策を解説した本。心理学・神経生物学の観点から先延ばしのメカニズムを分かりやすい例とともに説明。
モチベーションの低さが先延ばしに繋がるということで、後半ではモチベーションを高める対応策も紹介していて勉強になる。対策編ではモチベーションの保ち方といってもいいかも。
先延ばしには3タイプあるらしく、タイプ診断もある。先延ばしの方程式、脳と先延ばしの関係、人の本能に先延ばしが残った理由、先延ばしが現代社会に与える損失、などなど多角的に先延ばしについて語っている。
個人的にはモチベーションと先延ばしを絡めた「先延ばしの方程式」の話が面白かったなー。「そもそも先延ばしってなんだろう?」という疑問をモチベーション理論で解き明かすアプローチは納得できるものだった。
元から人間は衝動的な生き物で、目の前の誘惑に負けやすいとのこと。なので仕事や課題に対するモチベーションが出ないと、誘惑に負けて先延ばしするっていうのはなるほどなーと。
こうした理論の話だけでなく、具体的な対策テクニックも紹介していて「先延ばし本」として鉄板になるんじゃないだろうか。ついつい仕事を先延ばしちゃう人にオススメ。
3つの先延ばしタイプ
本書では先延ばしのタイプ診断が用意されている。全部で3タイプあるのだが、あなたはどれに当てはまるだろうか?
失敗決めつけタイプ
- 行動する前から失敗すると決めつけている人
- 仕事、課題、やらなきゃいけない事に対する期待が低い
課題が退屈タイプ
- 仕事、課題、やらなきゃいけない事に対する価値を感じられない人
- 退屈に感じられて作業が進まない
目の前の誘惑に負けるタイプ
- 衝動性が高く、今この瞬間の欲求に負けてしまう人
- やらなきゃいけないと分かっているが、他の楽しいことに目がくらむ
- 締め切り間際で一気にやる気が出て、仕事を終らせる傾向がある
ちなみに僕は「失敗決めつけタイプ」だった。
各タイプの対応策は以下の通り
失敗決めつけタイプの対策
- 小さな成功や達成を積み重ねる
- 一緒に頑張ってる仲間を集める
- 理想と現状のギャップを意識する
- 失敗を計算に入れ、プランBを用意する
- 自分の先延ばし癖を自覚する
課題が退屈タイプの対策
- 課題をゲーム感覚で取り組む
- 最終的な目標を意識しながら仕事する
- 少し難易度の高い課題に挑戦する
- 自分が一番集中できる時間帯に難しい課題に取り組む
- 十分な睡眠、適度な運動をして意志力をつける
- 仕事の達成後にご褒美を自分にあげる
- 情熱の持てる仕事をする
目の前の誘惑に負けるタイプの対策
- そもそも「自分は誘惑に弱い」と自覚する
- 周囲の環境から誘惑を取り除く
- 誘惑に負けた時の罰ゲームを決める
- 目標と締め切りを決める
- サブゴールや中間目標を決める
- やらなきゃいけない事を習慣化する
失敗決めつけタイプの僕としては小さな達成をちゃんと確認して、モチベーションを維持していきたいところ。
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