読んだきっかけ
Amazonのオススメ書籍に出てきたのがキッカケ。
サイコパスとかパーソナリティ障害とか、一般とは違う人たちの心理に興味があるので読んでみた。まなんというか、怖いもの見たさ的な好奇心である。
ざっくり要約
- 他人を支配したがる人 = マニピュレーター
- マニピュレーター = 潜在的攻撃性パーソナリティと呼ばれる人格障害
- 生まれつき勝つことに執着。目的のためには手段を選ばない
- 良心が欠如。相手の弱みを握ってトコトン利用する
- 社会的ルールや他人に従うことができない
- 攻撃的な意図を隠すことが得意。コソコソと相手を操ろうとする
- マニピュレーターに対処するにはまず特徴と手口を学ぶこと
- 彼らの嘘に騙されず、自信を持って毅然と相手しなければいけない
感想
本書は「マニピュレーター」と呼ばれる陰から他人を意のままに操る人たちの特徴や、心理構造を解説した内容。
以前に『他人を引きずりおろすのに必死な人』という本を取り上げたけど、あっちは一般的なパーソナリティを持った人が対象。その精神構造は主に、欲求不満や他者との比較に原因があるという話だった。
しかし今回の本は考え方がまったく違う。良心のかけらも持たず、他人に勝つことしか頭にないパーソナリティ障害の心理がターゲットになる。
マニピュレーターってなにさ?
マニピュレーターとは心理学の世界では「潜在的攻撃性パーソナリティ」と呼ばれ、パーソナリティ障害の1つとして分類されている。有名な「サイコパス」と親戚のような関係だ。
マニピュレーターの良心の欠如、他人を道具として捉えトコトン利用しようとする考え、異常な支配欲、勝利への固執などといった特徴は、サイコパスをはじめとした「攻撃性パーソナリティ」の人たちと共通している。
じゃあマニピュレーターの特徴って何か?と言われれば、「相手への攻撃やコントロールしようとする意図を隠す」点にある。
周囲が持つ印象を守りつつ、相手の良心や弱みに訴える。遠回しに脅したりする。要は猫を被りつつ攻撃してくるのが特徴だ。そのほうが目的を達成するのに効率が良いと考えているようだ。
マニピュレーターの心理を解説
このなんとも恐ろしい人たちの特徴と手口、心理的特性を著者が実際にカウンセリングしたエピソードを交えて説明。本書を読めばマニピュレーターの別世界とも感じる心理構造が垣間見える。
正直、僕としてはどうしてそこまで勝ちに拘るんだろう・・・と疑問でしかない。上には上がいるし、勝利感に浸ってもそれは「鶏口牛後」「井の中の蛙大海を知らず」って思える。まぁ一生共感はできないんだろう。
僕たちが考えるべきなのは、マニピュレーターの特徴と手口を知り、無地に生きて逃れることだと著者は伝えている。とはいえ、本書の知識を使う機会が訪れないことを祈るばかり・・・ヤバい人には出会わないに限る。
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